はじめに

人手不足が続くなか、経理・管理部門の採用に頭を悩ませている企業も多いのではないでしょうか。

「人柄重視で採用したい」と考えていても、何を聞いてよいのか、何がNGなのかを正しく理解していないと、思わぬトラブルになることもあります。

本記事では、厚生労働省の考え方を踏まえつつ、一般企業の経理業務に携わる皆さま向けに、採用面接で聞いてよい質問・避けるべき質問を整理しました。

採用面接で避けるべき「NG質問」とは?

採用面接では、応募者の能力や適性と関係のない事項、また差別につながるおそれのある内容の質問をすることは望ましくありません。

特に注意したいのが、次のような項目です。

家族構成・出身地に関する質問
  • ご両親の職業は何ですか?
  • 一人っ子ですか?
思想・信条に関する質問
  • 信仰している宗教はありますか?
  • 支持政党はどこですか?
プライベート・健康状態に関する質問
  • 結婚や出産の予定はありますか?
  • 持病や健康状態を詳しく教えてください

経理職の場合、「責任感があるか」「長く働けるか」を確認したくなる場面もありますが、私生活に踏み込みすぎる質問はリスクが高いため注意が必要です。

経理・管理部門の採用で「これならOK!」な質問例

では、限られた面接時間のなかで、どのような質問をすればよいのでしょうか。

ここからは、経理職の採用にも活かしやすい「OK質問」を目的別にご紹介します。

自社への理解度・共感度を見極めたい

経理は会社全体を数字で支えるポジション。

企業への理解や共感があるかは、定着率にも大きく影響します。

質問例
  • 当社のどの点に最も魅力を感じましたか?
  • 入社後、どの業務に携わりたいと考えていますか?
  • 当社の経理業務について、改善できそうな点があれば教えてください

事前に企業研究をしているかどうかも自然に確認できます。

課題解決力・成長意欲を見極めたい

経理業務では、イレギュラー対応や業務改善が求められる場面も少なくありません。

質問例
  • これまでの業務で直面した課題と、その解決方法を教えてください
  • 業務効率化のために工夫した経験はありますか?
  • 将来、どのような経理担当者になりたいと考えていますか?

単なる経験年数ではなく、考え方や姿勢を確認できます。

「どんな人か」を見極めたい

経理は、社内外との調整も多い仕事です。

周囲との関わり方や価値観も重要なポイントになります。

質問例
  • 仕事をするうえで大切にしていることは何ですか?
  • 「一緒に働きたい」と思うのは、どのような人ですか?
  • どのようなときに、やりがいを感じますか?

人柄やコミュニケーションスタイルを把握しやすい質問です。

面接は「選ぶ場」であると同時に「選ばれる場」

採用面接は、企業が応募者を評価するだけの場ではありません。

応募者にとっては、「この会社で働きたいか」を判断する大切な機会でもあります。

経理職の採用では特に

  • 業務内容の具体性
  • 経理体制やサポート体制
  • 将来的なキャリアイメージ

などを丁寧に伝えることで、ミスマッチ防止や早期離職の防止につながります。

会計事務所からのひとこと

経理・管理部門の採用は、「経験があるか」だけでなく、会社との相性や成長意欲が重要です。

面接での質問内容を一度見直すだけでも

  • 採用トラブルの防止
  • 定着率の向上
  • 経理体制の安定化

につながります。

当記事は「事務所通信2026年2月の労務」を参考に作成しています。